ある寒い冬の晩、東京目白の古民家『ゆうど』にうみうまれゆみちゃんの即興ダンスパフォーマンスを観に行きました。アースヴォイス京子さんの心に響くボーカル、宇宙の根源を感じさせるやまぐちまささんのパーカッション、青山雅明さんの瞑想のような尺八とギターと共に踊るゆみちゃんの一つ一つの動きから目が離せず、まるでおまじないにかかったようでした。
昔東北地方で井戸のことをゆうどと言ったそうです。水神を祀る『ゆうど』まで甲州からの地下水がゆっくり流れてくると聞きました。『ゆうど』には不思議なエネルギーが流れ、 オレンジ色の電球の灯りに包まれ ながら後で頂くことになるお茶を入れるためのお湯が灯油ストーブの上におかれたやかんから湯気をだしている。私はゆみちゃんの家族と縁側に座りました。パフォーマンスが終わる頃には会場にいた私達皆がトランス状態になったようにゆみちゃんと一緒に踊り、まるでシャーマンの儀式に参加しているよう。終わると皆でお茶とおにぎりを頂き、一人づつ自己紹介をし、その晩の経験を語り、そしてそれぞれ寒い東京の夜の中へと帰って行きました。
